熱中症の予防と対策暑さから体を守る
これから気温がぐんぐん上がり、熱中症の危険が増す日が増えてきます。いつ、どこでも、誰でも条件次第で熱中症になる危険があるので、正しい予防方法を知って、日頃から気をつけることで熱中症を予防しましょう。
熱中症とは
熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、高温多湿な環境に体が適応できないことで生じるさまざまな症状の総称です。
以下の症状を感じたら熱中症の危険があります。
- めまいや立ちくらみ、一時的な失神
- 筋肉のけいれん、筋肉痛、手足がつる
- 倦怠感、脱力感、頭痛、吐き気
- 体温が高い、意識障害、行動が不自然
熱中症の予防と対策
熱中症は、炎天下に長時間いた時や、真夏に運動をしていた時などだけに起こるものではありません。
急に気温が上がった日や、梅雨の晴れ間にも注意が必要です。
今からできる予防と対策で暑さに負けない体を作りましょう。
日常生活
- ・十分な睡眠をとって免疫力を高める
- ・規則正しい食生活をする
- ・疲労回復効果をもつビタミンB1をとる
(豚肉や豆腐、味噌といった大豆製品、モロヘイヤ、玄米に多く含まれます) - ・喉が渇いていなくてもこまめに水分をとる
- ・適度に塩分をとる
環境
室内
- ・十分な睡眠をとって免疫力を高める
- ・規則正しい食生活をする
- ・疲労回復効果をもつビタミンB1をとる
(豚肉や豆腐、味噌といった大豆製品、モロヘイヤ、玄米に多く含まれます) - ・喉が渇いていなくてもこまめに水分をとる
- ・適度に塩分をとる
室外
- ・炎天下、高温多湿の場所での作業や運動を避ける
- ・外出時は帽子や日傘を着用する
- ・天気の良い日は日陰を利用して、こまめに休憩
衣服・持ち物
- ・吸湿性、速乾性、通気性の良い服を着用
- ・保冷剤、氷、冷たいタオル、うちわ、携帯扇風機などの冷却グッズで体を冷やす
高齢の方、小さいお子さんや、ペットも注意!
高齢者
高齢の方は、温度や喉の渇きに対する感覚が弱くなるため、暑さや体の水分不足を自覚しにくくなります。また、体内の水分量も不足しがちで体温調節機能が低下するため、熱中症の危険度はさらに高くなります。熱中症予防や重症化防止のためには、周囲の協力が必要です。
子ども
小さなお子さんは、体温調節機能が十分発達していません。また、身長が低く地面が近いため照り返しを受けるため、いっそうの注意が必要です。大人が暑いと感じる以上に暑い環境にいることになるので、水分補給や定期的な休憩、服装選び、健康観察など十分に気をつけましょう。
ペット
犬や猫などの動物は人のように全身から汗を出すことができません。パンティングによって体に蓄積した熱を放出しますが、体の冷却に時間がかかります。人間と同じように、日陰での休憩や水分補給を心がけてください。また、締め切った室内は高温になる可能性があるので、換気や冷房機器も有効に活用しましょう。
応急処置!もし熱中症になったら…
熱中症かな?と思ったら、すぐに応急処置を行い、病院などの医療機関を速やかに受診しましょう。
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ポイント1
意識がある場合は、涼しい場所へ移動する
まずは冷房が効いた室内などに移動しましょう。近くにこのような場所がない場合は、風通しの良い日陰に移動して安静にします。
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ポイント2
衣服を脱がし、体を冷やす
服をゆるめて体の熱を逃がしましょう。保冷剤や氷で首の周りや脇の下、足の付け根などを冷やしてください。
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ポイント3
水分、塩分を補給する
できれば水分と塩分を同時に補給できるスポーツドリンクなどを補給します。
注意:自力で水が飲めない、応答がおかしい時はためらわずに救急車を呼びましょう!
意識がなく救急車を呼んだ際、待っている間に応急処置をすることで症状の悪化を防ぐことができます。
熱中症の対策は日頃の生活から
熱中症は命に関わる危険な症状ですので、甘い判断は禁物です。
暑くなる前の今の時期から、体を暑さに慣らしておくとも大切です。日頃から規則正しい生活、食生活で免疫力を上げたり、熱中症の怖さをしっかり理解することで万全の予防と対策をとりましょう。