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2024.1.17 ,

お風呂で免疫力アップ!アンチエイジングに!HSP入浴法

寒い冬、お風呂の恋しい季節です。冷えた体を温め、忙しい1日の中でほっと一息、リラックスできるのがお風呂タイムですよね。半身浴についてご紹介したこともありますが、今回は体の自然治癒力に直接働きかける「HSP入浴法」というものを取り上げてみたいと思います。

HSP=ヒートショックプロテインとは?

HSP入浴法の「HSP」とは「ヒートショックプロテイン」の略。プロテインとつくことからお分かりのように、タンパク質の種類です。このHSPは私たちの体をさまざまなストレスから守ってくれる体の防御システムのひとつ。どの細胞にも存在しているごくありふれたタンパク質群だそうですが、その働きはとても重要。

野菜を50℃前後のお湯で洗うと、しなびていたものでもシャキッと鮮度をとり戻す「50℃洗い」がありますが、これは熱ストレスにより野菜に自己防衛反応が起こっているのではないかと言われています。HSPが増加して酸化を防止し、鮮度をとり戻すというメカニズムだとされています。

野菜だけでなく、HSPは私たちの体の細胞にも存在します。そしてHSPは、ストレスや病気によって傷ついてしまったタンパク質を修復してくれる。HSPのおかげで、さまざまなストレスを受けたタンパク質が再び元気になるのです。私たちの体の自然治癒の仕組みには、HSPの働きがあるというわけです。

今回のお話は、HSPの研究と広報活動をする一般社団法人「HSPプロジェクト研究所」のホームページ(https://www.youko-itoh-hsp.com/)を主に参考としています。
同研究所によると、HSPはすでに述べたストレス防御作用のほかにも、白血球を増加させるなどの免疫増強作用、抗炎症作用、そしてほかのタンパク質の合成、運搬、分解の補助役としての働きがあります。そのため、病気の予防や治療、スポーツやアンチエイジング、美容にもこのHSPを活性化させることで効果が期待できるという希望のタンパク質なのです。

HSPは増やせる!

健康に、免疫力に、そして美容にも大いに活躍するHSP。なんと自分で増やすことができるのだとか。どうすれば増えるのでしょうか?

「野菜の50℃洗い」を思い出してみてください。
「ヒートショックタンパク質」とはつまり、熱ショック・タンパク質。そう、なんと「加温」により増えるのです。

実はHSPは「ストレスタンパク質」とも呼ばれ、さまざまなストレスを受けることによって増加します。「ヒートショック」だけでなく、病原菌、紫外線など心身に受けるさまざまなダメージによって増えることがわかっています。
これまで、ストレスは免疫や健康にとって悪でしかないイメージがありましたが、ストレスによって増えるHSPが体を健康に導くとは、難解な話です。
ですが、HSPを増やすストレス源のうち、自分でコントロールして意図的に、効果的にHSPを増やすことができるものとは?
同研究所が強くすすめるHSP入浴法日本のお風呂文化を最大限にいかし、熱ストレスによってHSPを増加させる方法なのです。

HSP入浴法のやり方と注意点

基本的に、一般的な日本人の入浴方法と大きく異なるものではないのですが、体温を上昇させ、一定時間保つことに主眼が置かれています。そのための湯船の温度、そしてお湯につかっている時間が、キモ。HSPが増えるために必要なのは「体温を38℃まで上昇させる」「入浴後に急に体温を低下させずに保温する」という2つのポイントがあります。HSP入浴法におけるお湯の温度、つかる時間の目安は、下のとおりです。

<湯船の温度>:<つかる時間>
40℃:20分間(入浴剤を入れた場合は40℃で15分間)
41℃:15分間
42℃:10分間

そしてお風呂から上がった後は体温が37℃以上を10~15分間、維持するために保温します。こうすることで体内のHSPが増えるということです。

というわけで、上記のことを実践するために必要なことをまとめます。
1 浴室内をあらかじめ温めておく。風呂のフタを開けておく、壁や床にお湯のシャワーをかけておくなど。入浴後にすぐ服を着られるように準備する。
2 お湯に入る前に、心臓に遠い部位から手、足、体の順でかけ湯する。湯船に入る際にも、同様の順序で徐々にお湯に体をつける。
3 上記の湯温とつかる時間の目安を参考に、お湯につかる。舌下体温計、タイマーがあると便利。
4 湯上りの際には、体温が急激に下がってしまわないように、体の水分をしっかりとふきとり、着替えをすぐに身に着ける。入浴後に移る部屋の室温も適温に設定しておき、冬場には靴下もしっかりはいて体を冷やさないように。夏場でも10~15分の保温時間は必要。
5 汗をたくさんかくため、入浴前後にしっかりと水分補給する。

お湯につかっている間は、音楽を聴いたり読書をしたり、体のマッサージや首、肩の運動をしたりなど、通常の入浴と同じようにすごしてOKです。
また、ずっとつかっているのが我慢できなければ、立ち上がったり湯船から出て休憩したりするのもOK。お湯につかっている時間の合計が上記の時間になればよいとのことです。

☆注意すること
・心臓疾患などのある場合は医師に相談してから行う
・高齢者や体力のない人は、半身浴でもOK
 その際、肩が冷えないようにお風呂のフタを寄せる、肩カバーなどをかけるなど対策する
・特に冬場は、高齢者に多い入浴事故に注意する

まとめ

HSPが増加してから減少するまでのサイクルから、この入浴法は週に2回でOKとのこと。
毎日実践する必要はないので、ほかの日にはもっとぬるいお湯でもシャワーだけでも問題ありません。

お風呂は、免疫アップや美容のためなどの目的をもって入るというよりも、のんびりぼんやりとつかってリラックスしたいこともあれば、サッとすませてスッキリしたいこともあるでしょう。まずは、しっかりお風呂に入りたい気分の日に一度、HSP入浴法を試してみると良いかもしれませんね。

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