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2023.12.15

ブドウの話③「種」は命のみなもと

ブドウのパワーを紹介するシリーズ第3弾、今回のテーマはブドウのです。
ポリフェノールをはじめ、美容と健康にとって良い働きをしてくれる様々な成分が含まれるブドウという植物。
可食部ではありませんが、私たちはそのブドウのに含まれる成分に着目してサプリメントやスキンケアシリーズを展開しています。
なぜ“種”なのか?
一般的には廃棄される存在ですが、実は驚くべき力を秘めているのです。

種は栄養の宝庫

そもそも種子というものは栄養が豊富です。
種という小さな粒の中に、これから発芽して成長を始めるための栄養がつまっているのですから。
その栄養分をいただこうと食されているものには、ゴマ、豆、ヒマワリの種やカボチャの種などたくさんあります。
しかしブドウの場合は、種そのものを食用とするわけにはいきません。
種からとれる植物油やエキスという形で、様々に活用されています。

伝統的な“種”の活用法 グレープシードオイル

ブドウの種からとれる植物油がブドウ種子油、グレープシードオイルです。
ワイン作りの際に出るブドウの搾りかすから取り出された種が、伝統的に原料となってきました。
このオイルは食用油として料理にはもちろん、ヘアオイル、体に直接塗るマッサージオイルやアロマのキャリアオイル、化粧落としといったボディケアにも適しています。

グレープシードオイルの代表的な栄養成分を見てみましょう。

◎リノール酸

含有成分の筆頭がリノール酸です。リノール酸は脂質を構成する脂肪酸のうち、不飽和脂肪酸のオメガ6系と分類されるもの。人間が体内でつくることができないため、食品から摂取するしかない必須脂肪酸です。
リノール酸には血中の悪玉コレステロールを下げる効果があるとされ、ひまわり油や大豆油、サラダ油など、ほかの多くの油にも含まれています。さらに、リノール酸は加工食品やインスタント食品にも含まれており、日本人が食品から摂取しているオメガ6系の脂肪酸の98%がリノール酸であることから、むしろとりすぎの方に注意が必要だと言われています。

◎オレイン酸

オレイン酸も不飽和脂肪酸のひとつですが、体内で合成することが可能なため必須脂肪酸とされていません。オリーブ油に多いことで有名で、オリーブ油が体によいと言われるのはこのオレイン酸の効果だと言われています。
健康面での機能としては、血中の悪玉コレステロールの上昇を抑え、血液をサラサラにするなどの効果があるとされています。

◎ビタミンE

抗酸化作用があり「若返りビタミン」の別名を持つビタミンE。老化、動脈硬化、生活習慣 病などを予防し、血行を促進するので冷えの緩和にもつながるなど、健康にとって大切な 働きをします。美肌、美白効果も期待され、不足すると月経不順のおそれがあるなど、女性にとって必須の栄養素。そんなビタミンEがグレープシードオイルにはオリーブ油の2倍以上含まれます。

◎ポリフェノール

ブドウやワインに豊富に含まれることが知られるポリフェノールですが、皮や種子に特に多く含まれています。
特筆したいのが「ポリフェノールの王様」と呼ばれるプロアントシアニジン。「王様」の呼び名は、その非常に高い抗酸化作用に由来します。ビタミンEの5倍とも言われる威力を誇り、多くの健康機能を持っています。
例えば、血管内の悪玉コレステロールの酸化を防ぐ効果が高いことから、動脈硬化などの予防につながることが指摘されています。また、血流の改善やむくみの改善、デトックス効果、そしてメラニン色素をおさえてシミを薄くするため美白効果なども期待されます。

サプリや化粧品に ブドウ種子エキス

ブドウ種子から抽出されたブドウ種子エキスは、ポリフェノール、中でもプロアントシアニジンの強い抗酸化力を美容や健康のために活用すべく、近年はサプリメントとして摂取されています。

厚労省のサイト(https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c04/27.html)では、「エビデンスが十分でない」としながらも、ブドウ種子抽出物(エキス)は「サプリメントとして静脈不全、創傷治癒の促進、炎症の軽減など、さまざまな症状、疾患に良いとされています」と書かれています。
美容面でも、エイジングケアや美白化粧品などのスキンケア用品のほか、紫外線から頭髪を保護する、または頭皮をケアするといった効果を期待したシャンプーなど、ヘアケア剤にも利用されています。

あふれる生命力 瞬芽ブドウ種子成分

ブドウの種には老化対策や健康維持のために大切な栄養素が詰まっていることが分かりましたが、芽を出そうとする直前の種にだけ認められる特別な成分があることをご存じでしょうか。
芽が出る直前の状態を私たちは「瞬芽」状態と呼び、その時のブドウ種子には多くの種類のポリフェノールやほかの食品にはない新たな成分が含まれることを突き止めました。

植物の種子は、生育できないような環境下では数十年、数百年、時には数千年もの間、休眠することが知られています。遺跡から見つかった古代ハスの種子が発芽し花を咲かせたというような事例もありました。
「瞬芽」とは、このような休眠状態にある種子があるきっかけで目覚め、成長を始めようとするまさにその瞬間です。この時のブドウの種子にみなぎる生のエネルギーは、私たちの実験で、ヒトに対しても有用性が確認されています。

この瞬芽ブドウ種子成分を、私たちは特許製法により抽出しています。
瞬芽ブドウ種子成分は、健康や美容への様々な効果が期待され、高齢化社会に生きる私たちの健康的な生活のために、大きな可能性を秘めているのです。

まとめ

実や果汁はもちろん、葉や種に至るまで、人間に多くの恵みを与えてくれるブドウ。バイオテクノロジーの進展がめざましい現代、ブドウの持つ力の可能性がさらに明らかになってくるかもしれませんね。ますますブドウから目が離せません!

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