梅雨どきのカビ対策
いよいよ梅雨に入りますね。
じめじめ湿気が多い時期になり、カビの発生率も高くなります。特に、洗面所やキッチン、押し入れなどの湿度が高くなりがちな場所は注意が必要です。
カビは見た目だけでなく、健康にも悪影響を与えるため、食品のカビももちろん気になるところ。早めの対策が大切になります。
この記事では、梅雨時期に発生しやすいカビの種類やカビ対策などをお伝えしていきます。
目次
カビとは?
カビは、湿気の多い環境で繁殖する微生物の一種です。
主に糸状菌からなる真菌であり、食品、建材、衣類などさまざまな表面に発生します。白、黒、緑、青、赤と存在し、まれに異臭を放つこともあります。
カビの胞子は空気中に広がり、吸い込むとアレルギーや呼吸器疾患の原因となることがあります。
また、カビは悪いことばかりではありません。醤油や味噌、鰹節、甘酒などはカビの働きを利用して作られています。
カビの発生原因
カビは湿度が60%以上、気温が20~30度の環境では特に活発に繁殖します。
梅雨の時期は雨が続き、湿度が非常に高くなります。そのため、食品がカビにとって優しい環ができてしまうのです。
食品は水分を含んでいるため、湿度が高いとさらに湿気を吸収してしまいます。
特にパン、果物、野菜などは水分を多く含んでいるため、カビが繁殖しやすいです。
さらに、雨の日は気温も高くなるので、室内が繁殖しやすくなります。冷蔵庫に保管していない食品や、密閉されていない食品は特に影響を受けやすいです。また、冷蔵庫内でも密閉されていない食品は、湿気と温度の変化によって発生する可能性があります。
カビの種類
カビといっても数多くの種類があります。ここでは食品に発生しやすいカビの種類をみていきましょう。
クロカビ
クロカビは、名前の通り「黒いカビ」です。黒カビには毒素を生成してしまう種類もあり、その毒素が食品に影響を及ぼしてしまう可能性もあるのです。
そのため、黒カビが付着している食材を口に入れてしまうことには、注意が必要です。
アオカビ
アオカビも、名前の通り「青いカビ」です。日常で身近なカビの1つとされていて、常に胞子が空中を浮遊しているため、すぐに食べ物に生えてしまいます。
みかんやパンなどに生えるカビは青っぽくないですか?これがその1つになります。
カビがもたらす人への影響
カビは、健康被害を及ぼす可能性があります。
特に、付着した食品を摂取した場合、消化器系や免疫系に影響を与えたり、吐き気や下痢、腹痛などの中毒症状を引き起こすことがあります。
カビが発生している食品があったら、発生個所を取り除くのではなく、そのもの自体を口にしないようにしましょう。
食品のカビ発生を防ぐポイント
食品のカビ予防にはいくつかのポイントがあります。
保存環境の管理
冷蔵庫の温度を4℃以下、冷凍庫の温度を-18℃以下に設定することで、カビの発生を抑制することができます。
また、食品を適切な密封することも大切です。カビの多くは酸素がないと生きられないため、空気を抜くことでカビの繁殖を防ぐことができます。
密閉容器やラップ、真空保存袋などを使って、食品を空気に触れさせないようにしましょう。
食品の種類に応じた適切な保存方法
パンや焼き菓子:常温保存は短期間にとどめ、長期保存する場合は冷凍。
乳製品:密封容器に入れて冷蔵保存し、開封後はできるだけ早く使い切る。
果物・野菜:種類に応じて適切な温度と湿度で保存します。
例えば、トマトやバナナは常温で、葉物野菜は冷蔵庫で保存します。
ただし、気温が高い時期は常温保存でも傷みやすくなるので気をつけましょう。
衛生管理
食品を扱う前に手を洗い、清潔な器具を使用します。キッチン用アルコールスプレーで、まな板や調理器具、テーブルなどを除菌しましょう。
冷蔵庫や保存容器も同様、キッチン用アルコールスプレーを使って定期的に除菌することが大切です。
早めの消費
購入時に消費期限を確認し、期限内に使い切るように計画します。新しい食品は後ろ、古い食品は前と冷蔵庫内を整頓すること、先に古いものを消費することができます。
また、大量に購入した食品は、小分けにして保存することで、使用時に開封する量を最小限に抑えられます。
これらの対策を組み合わせて実践することで、食品のカビ発生を効果的に防ぐことができます。ぜひ日常生活のなかで意識し、清潔な環境を保ちましょう。
住宅のカビ対策
梅雨時、住宅にもカビが発生しやすくなります。
ちょっとした住宅のカビ対策についてもご紹介します。
カビは湿度が60%以下になるとほとんど活動ができなくなります。手軽にできるのが湿度を管理すること。
人間は、40~60%くらいの湿度が快適と感じるそう。なので、私たちが快適だと感じるように室内の湿度を調整すれば、カビの繁殖も自然に防げるのです。
一日に何度か窓を開けて換気したり、扇風機やサーキュレーターなどで室内の空気を循環させてください。
カビは、「発生させない」「増やさない」「発生してしまったらやっつける」が鉄則です。梅雨時は湿度が高くなりカビ発生しやすくなります。しっかりカビ対策をしながら安全な毎日をすごしましょう。